生命保険に保険料払込免除特約(p免)を付加して加入します。三大疾病などで一定の条件になると、以後の生命保険料が払込免除になります。
私は良い特約だと思います。
生命保険料が割高になるので、おすすめしない保険のセールスが多いようです。
得か?損か?を含めて、保険料払込免除特約(p免)を詳しく説明します。
p免とは保険料払込免除特約のこと
保険料払込免除特約とはあなたが三大疾病などがもとで一定の条件になったら、以後の保険料を支払わなくても生命保険が継続することです。
保険料払込免除特約は長いので「p免」と略して呼びますす。「P」とはpremiumのことで保険料です。
保険会社のパンフレットにはこんなふうに書いてあります。
生命保険会社の定める所定の状態になったときに、
以降の保険料の払い込みが免除されます。
所定の状態は三大疾病や介護状態などです。
所定の状態とはどんな状態?
もし、万一あなたが約款所定の状態になったら、
保障はそのままで、
保険料払込期間満了日まで
保険料の払い込みが不要になります。
約款所定とは 会社で異なる
約款所定の状態は会社によって異なります。
- 特定疾病
- 特定障害状態
- 要介護状態
などです。
特定疾病とは
特定疾病とは、
悪性新生物(ガン)
急性心筋梗塞
脳卒中
なったとき。
特定障害状態とは
特定障害状態とは,
障害等級1級程度の状態
になったとき。
A社のパンフレットを紹介します。各生命保険会社の判定基準は大差がありません。
三大疾病 | 悪性新生物(がん) | 簡単に言うと 「がんと診断された」とき |
---|---|---|
急性心筋梗塞 | 簡単に言うと 「心筋梗塞で診療してから60日間の労働制限を必要とする状態」と医師に診断されたとき |
|
脳卒中 | 簡単に言うと 「脳卒中で診療し60日間継続して言語障害、運動失調、麻痺等がある」と医師に診断されたとき |
|
病気による身体障害 | 病気による 所定の身体障害の状況 |
簡単に言うと 「病気が原因で所定の身体障害の状態」になったとき |
要介護状態 | 所定の要介護状態 | 簡単に言うと ①「公的介護保険制度による要介護3以上」に該当する ②「180日以上要介護状態が継続した」と医師に診断されたとき |
万一あなたが
約款所定の状態になったら、
保障はそのままで
保険料払込期間満了日まで
保険料の払い込みが不要
になります。
特定障害状態とは
特定障害状態とは,障害等級1級程度の状態になったとき。
たとえば交通事故で、脊椎損傷をしてしまった場合などをいいます。
要介護状態とは
要介護状態とは、180日以上継続して要介護状態にあるとき。
たとえば階段から落ちて、腰椎を骨折しました。歩けなくなり、180日以上継続して要介護状態にあるときです。
入院治療費の支払だけでも高額になります。会社を休まなければなりませんから、給料が減ります。生活費の工面もしなければなりません。
とても生命保険料までは、支払い続けられそうにありません。
特定疾病、特定障害状態や要介護状態のときに、保険料払込免除特約(P免)が付けてあれば、保障はそのままで、保険料の支払いが免除になります。
最近のがんは治りますが、
がんが治ったからといって、
保険料の支払いが再開することもありません。
保険料払込免除(P免)になってからは
入院給付金やがん診断給付金を受け取るだけです。
私は、とても良い特約だと思います。
P免の期間はいつまで続く?
p免の状態がいつまで続くのかは、最初から分かってないと不安ですよね?保険の種類によって違いがあるのでしょうか?
それによっては加入する保険の種類を変更したほうが良いかもしれませんね。
p免の期間
p免の期間は以下のようになります。
契約タイプ | 主契約の保険料 | 特約の保険料 |
---|---|---|
主契約が 60歳払込、30年払込などで 特約が更新型 |
主契約の保険料払込期間満了の日まで | 主契約の保険料払込期間満了の日まで |
主契約が 60歳払込、30年払込などで 特約が全期型 |
主契約の保険料払込期間満了の日まで | 特約の保険料払込期間満了の日まで |
主契約が終身払い | 終身 | 被保険者の年齢が80歳となる契約応答日の前日まで ただし、終身特約の医療とがん入院特約は終身 |
更新型は最終更新まで同額です
更新タイプの保障は更新ごとに、生命保険料が高くなります。
更新タイプの生命保険で、保険料払込免除(P免)になると毎回、同額更新されて最終更新まで保障が確保できます。
定特付終身保険は払込満了でP免は終了
p免特約で間違いやすいのは、定期特約付き終身保険です。
定期特約付き終身保険では、主契約の終身保険以外の全ての特約は払込満了時点で保障が終了します。
つまり、入院などの特約はすべてなくなり、終身単体になります。
p免を更新期間で見る
例えば、30年払込、10年定期で説明します。
このプランは
主契約が30年払込満了、
特約が①10年間→②10年間→③10年間
と更新します。
保険料は①<②<③と更新するごとに高くなり、1万円だった契約が③の期間には3万円にもなります。
更新タイプはp免状態になると、最後の更新日まで減額されずに保障が続きます。
上記①の期間に払込免除状態になったら、
- ②の期間も同額更新
- ③の期間も同額更新
されます。
保障は同じままで保険が継続できることです。
定期特約付き終身保険では、主契約の終身保険以外の全ての特約は払込満了時点で保障が終了します。
つまり、入院などの特約はすべてなくなり、終身単体になります。
死亡した時だけの保障になります。ただし、解約返戻金は少しづつ増加します。
入院費が心配ですよね。
P免特約の欠点は?
p免状態になると更新タイプの保険では、保険料払込期間満了日まで保険料の払い込みが不要になります。保障額は減額されることはなく更新されます。
保険料払込期間が終了すると終身保険だけが残ります。一番つけて置きたい入院特約は終了してしまいます。
告知や審査を受けてOKならば医療特約は更新できますが、p免状態になった人は告知や審査が通る見込みはありません。p免状態になると新しく生命保険(一部の無選択保険を除く)には加入できません。
大病後に「保険料の支払いが免除される」のはかなりありがたい。
医療費は70歳までで半額!かかり、あとの半額は余命までにかかろます。
更新型の保険に加入している人は、
元気な時に医療保険を単独で契約しましょう。
自分で判断できない時は、
ファイナンシャルプランナーに無料相談すると、
- 保障がダブることもなく
- 不足していることもなく
設計して貰えますよ。
P免の付け方
保険料払込免除特約(P免)は、生命保険に新規加入時点しか付加できません。
保険料が割高なので、お勧めしないセールスもいます.
死亡保障を減らしてでも、P免特約を付加されることをお勧めいたします。
P免特約は限定的?
保険料払込免除特約は、
- 全部の保険会社が発売していない
- 全部の保険商品にはつけられない
ことも覚えておきましょう。
発売している保険会社でも全種類の保険に付加できる特約ではありません。
A生命保険では、
- 定期保険には付加できます
- 収入保険には付加できません
- 医療保険には付加できます
B生命保険では、
- 定期保険には付加できません
- 収入保険には付加できます
- 医療保険には付加できません
生命保険会社によって、保険料払込免除特約(P免)が付けられる保険が異なります。
自分で調べるのが面倒くさい人は保険の無料相談窓口で相談してください。
複数の保険会社の商品を組み合わせて、あなたの希望する生命保険ができますよ。
P免は途中で付加できません
保険料払込免除特約(P免)の唯一の欠点は中途付加が出来ないことです。
保険料を少なくしたい?
保険料を少なくしたい!しかし、保障額を下げたくない場合には、私はお勧めをしませんが、P免特約だけ解約することもありです。
保険料払込免除は解約できる
保険料払込免除(P免)は新しく加入する時にしか付加することが出来ない特約です。
しかし、払込免除特約を解約することは、いつでも出来ますから安心して付加して下さい。生命保険会社によってはP免特約だけの解約ができない会社もあります。これから加入する人はP免特約が途中解約ができるか聞いておきましょう。
P免特約を解約すると、保険料が10%~15%少なくできます。
P免特約を解約できないときは
払込免除特約を解約できないときの対処法は、
- 減額
- 生命保険の解約
です。
加入する時に払込免除特約を解約できるか?確認してから加入しましょう。
払込免除特約を解約してもよいとき
払込免除特約を解約してもよいときは
- 新しく医療保険に加入した時
- 子どもが成人して死亡保障が必要なくなった時
などは払込免除特約(p免)を解約しましょう。
保険料負担を軽くして、解約返戻率を良く出来ます。
P免特約は得?損?
P免特約が損か?得か?
年齢による損得はあるのか検証します。
大まかにいえば50台になり
- お子さまが独立した
- 共働きである
などはP免特約はムリに付加しなくても良いでしょう。
具体的に検討するときは、
- あなたの資産状況
あなたの負債状況
予定できる将来の収入
などが分からないと判断ができません。
自分で調べるのが面倒な人はFPに無料相談するのがいいですね。
P免特約を断られたとき
私が現役でセールスをしていた頃は、貯えがあるから不要だと断れました。
本当でしょうか?
いざ入院して手術をして、治療の終わりが見えず支払いが続くと不安になります。
医療費を支払って、その上に生命保険料を払うとなると、最初の頃はお金の心配がなくても、段々と心細くなります。そんな不安を解消出来るのは唯一P免特約です。是非ご検討ください。
家の家系はがんにはならない。だから、p免特約は無駄だと思よ。
と言いつつもP免特約を付けて契約してくれたNさん。それが会社の健康診断でがんが見つかり入院手術をしました。入院・手術給付金とP免手続きにお伺いしたときに本音がポロリ。
P免特約はいい保険だね!保険料が高いのが玉にキズだけど、p免をつけておいて助かったよ。家もまだ子どもの学資にかかるからね。
がんには罹らないと言いながらもP免特約を付加してくれたNさん。付けといて良かったですね。
P免特約・まとめ
注意点を繰り返しますが、更新タイプの保険では、入院特約については注意して下さい。
更新タイプの保険ではp免状態になると、保険料払込期間満了日まで
保険料の払い込みが不要になります。
更新タイプの保障は減額されることはなく、同額更新されます。
保険料払込期間が終了すると、終身保険だけが残ります。しかし、入院特約などの特約はすべて終了します。
この点からも、入院・医療保障は、単独で加入しましょう。
ファイナンシャルプランナーであれば誰でも良い訳ではなく、生命保険の販売資格がある募集人のファイナンシャルプランナーに依頼すれば、きっと上手くゆくと思います。
個別コンサルはしておりません。
同様な質問が何度もある場合は、記事にまとめさせていただきます。
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