人生には色々のことがあり、時には離婚ということに遭遇するかもしれません。
あなたが「別れた妻には絶対死亡保険金は渡さない」と決めても、実務上はムリです。
離婚するときにどのように保険を見直たら良いかを説明します。
死亡保険金の受取人は
死亡保険金の受取人になれる人が決まっています。
死亡保険金の受取人は配偶者か子どもにしてください。
受取人が複数の場合は割合を決めてください
などといいます。
死亡保険金の受取人は生命保険会社が決めています。
死亡保険金受取人
生命保険会社が決めている死亡保険金の受取人は、
- 配偶者
- 子ども
- 両親
- 兄弟姉妹
の順番です。
近くに住む姪が日頃から面倒を見てくれるので、死亡保険金の受取人にしてあとのことは任せようと考えました。
生命保険会社は兄弟姉妹がいる間は姪が死亡保険金受取人にはなれません。姪を受取人にする契約は引き受けしません。
私が現役のころ体験した例です。モラルリスクを考えたら無理もないことかもしれません。結局は姪の母親(被保険者の姉)を死亡保険金受取人に指定して契約をしていただきました。
離婚したら死亡保険金受取人は
配偶者を死亡保険金受取人にして契約した生命保険は、離婚後は変更の手続きが必要なのでしょうか?
離婚後の死亡保険金受取人は
具体的に説明します。
契約者 | 夫 |
被保険者 | 夫 |
死亡保険金受取人 | 妻 |
多くの人はこの型で加入されていると思います。
離婚後の死亡保険金受取人は子ども
離婚したからと言ってかわいい子供には罪がありません。父親が亡くなって、子供が経済的に苦労することが無いように加入中の生命保険は父が継続をします。
具体的には死亡保険金受取人を配偶者から子どもに変更します。
離婚まえ | 離婚後 | |
契約者 | 夫 | 夫 |
被保険者 | 夫 | 夫 |
死亡保険金受取人 | 妻 | 子ども |
離婚したら、死亡保険金受取人は変更して、子供にしますよね。これで、自分に万一のことがあっても子どもはお金の苦労だけはしないで済む。別れた妻にも死亡保険金は渡らない。
と、思った方は保険の実務を知らない方です。
未成年者が死亡保険金を受取場合は
未成年の子供が死亡保険金受取人の場合は親権者が手続きをします。
絶対遣りたくない別れた妻に死亡保険金が支払われます。
手続も振込口座も親権者(別れた妻)の名義でOKです。死亡保険金は元妻が受け取って子どもの養育に使われるでしょう!私が現役の時に実際、このように取り扱いました。
生命保険会社は死亡保険金受取人にちゃんと渡さないのか?
はい、ちゃんと親権者に渡します。これが保険の実務です。
これでは、あなたの希望に沿えません。解決策を考えましょう。
離婚後の死亡保険金受取人は親
解決策としてどのように対策をすればよいのでしょうか?
受取人は両親に変更したほうが良い
離婚の顛末を一部始終知っているベテランの保険のおばちゃんは
受取人は父の両親にしましょうね
と勧めます。何故?
両親ならば孫がかわいい。
死亡保険金は可愛い孫のために使ってくれるでしょう。
夫の両親ならば、自分の愛情を引き継いでくれる事になるからです。
両親が年老いてきたら、その時は、孫(子ども)に教育資金として贈与すればいいのです。このお金は「父親が自分のために残してくれたお金だ」と孫も中学生くらいになれば理解します。
離婚後の税金は
死亡保険金は相続財産ではありません。でも、死亡保険金はみなし相続財産として課税されます。ただし、死亡保険金には非課税部分があります。
死亡保険金の非課税部分は以下の計算式で求めます。
非課税部分=500万円×法定相続人数
死亡保険金が非課税部分より多い場合は、
死亡保険金ー非課税部分=相続税の課税対象
となり、他の相続財産と合わせて課税されます。
離婚後の法定相続人
離婚する前は妻が死亡保険金を受け取たときは相続税の対象でした。別れた妻は法定相続人ではありません。死亡保険金を別れた妻が受け取った場合は贈与税の対象になります。
税金対策の上からも別れた妻から子どもに変更したほうがいいのです。
離婚後の法定相続人は、
- 子ども
- 両親
- 兄弟姉妹
です。
一人で受け取ったとしても法定相続人数分の非課税部分があります。
別れた妻には絶対死亡保険金は渡さない・まとめ
死亡保険金は元妻には遣りたくない。でも、子どもは可愛いですね。
生命保険の受取人を誰に決めたらいいか?離婚するまでに夫婦で話し合って解決しておきたいですね。
分からない時にはベテランのFPに無料相談しましょう。
個別コンサルはしておりません。
同様な質問が何度もある場合は、記事にまとめさせていただきます。
コメント